欠品・過剰在庫の解決方法
ロジスティクスの役割は、市場の動きに連動して、必要な商品を調達し、必要であれば倉庫に保管し、注文に応じて最適な方法で顧客に届けます。
物流全般の悩みとして絶えないのが、在庫管理の問題です。
つまり、「欠品」や「過剰在庫」を無くすのには、どのように管理したらいいのかということです。
会社に依っては、営業部門が商品を発注依頼し、購買部門が営業の依頼通りに発注する。その後は、営業が確保した在庫を物流部門が顧客へと発送するという仕組みが多いです。
営業は発注を依頼する時に「欠品」しないように特に注意します。なぜなら、営業にとっては、欠品は自分たちの売り上げの大きく影響し、また顧客との信頼も無くすからです。営業の気持ちはわかります。
すると、営業から多め多めに発注されて、在庫は段々と増えていくわけです。
最近、相談を受けた一つには、購買は営業の依頼通りに発注していたのですが、購買は次の発注時で「これ以上の発注は多いのではないか」と営業に言ったのですが、営業からは「もし在庫が切れたら責任を取れるのか」と言われ、結局購買は営業の依頼通りに発注したそうです。その結果、倉庫には7ヶ月以上も在庫が溢れて入らなくなりました。
そして、その商品はなんと「危険物」だったのです。とんでもなく怖い話です。
では、質問です。
「発注した在庫が売れ残ったら誰の責任ですか?」
「そんなの、発注したのは営業だから営業が責任を取るべきだろう」ですか?
営業は、欠品は自分達の売り上げに影響するので注意をしますが、売れなくて、過剰在庫になっても気にする営業はいません。
過剰在庫になってしまうと、余分な保管費、管理費などがかかります。長期の在庫保管は品質維持の問題も発生しかねません。結局時期が過ぎて、値段を下げても売れなくなり、最悪のケースは廃棄処分することになります。
これって、おかしくないですか?
営業がいくら売り上げをあげても、一方で無責任な損失を出すことになっていては意味がありません。
そもそも、営業、購買、物流部門は基本的に自分たちの独自の判断で動いているからです。会社全体で発生している無駄や損失は誰にも見えていません。
そこで、全体の最適化の視点を持つのがロジスティクスです。ロジスィクスがない会社では大きな損失を被ります。
皆さんが、そんな悩みを解決できるロジスティクスを知っていただき、お役に立てれば嬉しいです。
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