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外資系企業での働き方 部下の管理編

 外資系企業での部下の管理については、仮に部下が何等かの失敗或いは期待に応える結果を出せなかったとしても、外資系企業では上司が部下に理由も聞かずに「怒る」「叱る」ということはありません。

 

 外資系企業のマネージャーは、企業のリーダーとしてピープルマネージメントの教育を受けます。

 部下が何か失敗したとしても、日系企業に多くみられるような場面のような、すぐに部下に「怒る」「叱る」ということはありません。まず、その部下と直接会って、部下の話を聞くことから始めます。部下のコメントを聞くことは、決して部下の言い訳を受け入れるということではなく、何が悪かったのか、失敗を認めさせるのです。そして、その後、「なぜ、そのようなことになってしまったのか」「何か個人的な問題が影響して、そのようなことになったのか」あらゆる角度で原因を部下と確認したうえで、二度と同じことが起きないように対策をたてるのです。これが大事なことです。過去に起きてしまったことに対して、長い時間説教のようにウダウダ言っても仕方がありません。

 これは、一見優しいように見えますが、対策をたてた後も同じようなことが続くようであれば、人事評価につながるのは当然のことです。

 

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 外資系企業では、上司が部下をどのように管理しているのか(People management: ピープルマネージメント)上司が評価される対象の一つです。部下の仕事量をはかり、進捗具合の報告を受け、就業時間内に仕事を終わらせるようにする行動管理も上司の管理の一つですが、外資系企業の特徴として、上司は部下の動機づけをします。

 

 この部下の動機づけには キャリアディベロップメント(Career Development)というものがあります。将来自分がどのようなポジションを目指したいのか、そのポジションに就くにはどのような知識が必要であるのか、上司はその部下の目指すものに対して、教育つまりトレーニングを部下に与える機会をつくるのです。

 

 このシステムは、自分が将来どのように仕事がしたいのか、どのように昇進をしたいのか、自分をしっかり持っている人は非常に有難いシステムです。一方、将来も今とずっと変わらず同じ仕事で構わないという人にはこのシステムは不向きです。なぜなら、外資系企業は成長を望まない人は好みません。だから、このような人には外資系企業で働くことは難しいかもしれませんね。

  また、このシステムは、男性であろうと女性であろうと差別はなく、意欲と能力のある人に対しては、会社は多くの機会を与え、プロ―モーション 昇進させるために、上司ともども部下に協力します。

 部下のプロモーションを拒むようなちっちゃな上司は外資系企業で生きていけませんね。

 

 今どき、「自分の背中を見て、マネして仕事を覚えろ」なんて上司は外資系企業ではいません。