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化学品 危険物の 「コスト削減請負人」が公開する 海外/国内ロジスティクスを失敗しない秘訣

かなり古かった、料金表!

 トライバー不足・人件費が高騰し、トラック運賃の値上幅が10%から30%と報道されている中、あなたの会社は何年の運賃タリフで契約していますか?

 

 運賃タリフとは、料金表であり、運賃率を示した表です。

 トラック路線便の運賃タリフは重量と距離をかけたトンキロの料金となります。

 

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 さて、この運賃タリフなのですが、昭和60年、平成2年、平成6年、平成9年、平成11年まであるのですが、平成15年以降は事後届出制になり、平成11年以降の運賃タリフはありません。

 平成2年から平成11年の運賃タリフはどのように価格差があるのかと言えば、

平成6年、平成9年、平成11年の運賃タリフでは、その基準運賃が平成2年の届出と変わりません。違いは上限と下限の幅が変わったのです。

 

平成2年の届出基準運賃として、

平成2年(1990年): 上限 10% up, 下限 10% down

平成6年(1994年): 上限 9.8% up, 下限 0%

平成9年 (1997年) 上限 9.8% up,  下限 9.8% down

平成11年(1999年): 上限 20% up, 下限20% down

 

 基準運賃に価格差があるのが、昭和60年(1985年)と平成2年(1990年)の運賃タリフです。ここが問題です。

 平成2年の運賃タリフは昭和60年のタ運賃タリフと比べて、基準値が8.4-8.6% 高くなっています。

 

 現在のトラック運賃の値上幅は平成2年の運賃タリフをもとに値上げを要求されていることが多く、昭和60年の運賃タリフで契約に適用されているならば、今回の値上げ要求はかなりきびしく30%を超えるかもしれません。平成6年の以降の運賃タリフで契約に適用されているのであれば、現行を維持するように交渉してみてはどうでしょうか。

 

 現在は平成30年(2018年)で、30年前以上の料金表で価格の値上げを論議するなんて、トラック業界の運賃はいかに今まで虐げられていたかと思いませんか。