ゆ〜るくなった、インコタームズ!
外資系企業にいると、どうしても「インコタームズ」の話が出てきます。
そもそもインコタームズとは、世界の各国で、輸出入のルールや商習慣が異なることから、国際商工会議所によって、貿易条件とその解釈に関する国際規則です。
今から10年以上も前は「貿易」という言葉はよく使われていました。しかし、最近は輸出、輸入の手続きは簡素化されたので、あえて「貿易」という言葉は使わなくなりました。それでも、価格設定の時には必ず「インコタームズ」の話になります。
インコタームズは貨物の引き渡しの関する危険負担の移転時期や通関での売主と飼い主の役割、費用負担の義務が規定されているので、商取引きを行う時には必要となります。
外資系企業では、商取引きに必要なこのインコタームズを、外資系企業の営業ではあれば知ってて当然のはずですが、なかなかそうではなく、ロジスティクスの知識の範疇のような思われがちです。しかし、モノを売り買いするのに、その条件の規定を外資系企業の営業であれば知っておくべきです。
また、よく間違われるのは、所有権の移転時期として、インコタームズの話をする方が多いのです。インコタームズでは、所有権ではなく、危険負担の移転時期を定めているのものです。売買契約書の中で所有権の移転の時期を定めていなければ、次にインコタームズの危険負担の移転時期を所有権の移転時期に見立てることは可能でしょう。
そんなインコタームズ2010の中で、どうしても気になることがあります。
今日では、コンテナ輸送が主流で占めているにも関わらず、長年の商習慣で使われている FOB, CFR, CIFを 使用しているケースが非常に多いです!!!
コンテナ輸送であれば、FCA, CPT, CIPを 使うべきなのです。
なのに、営業などと話をしている時に「それは CIP神戸だよね」と言うと、
「そうです、CIF神戸です」と言い直されたりする時さえあります。この人は間違っているんだなって顔をされたりするんですよ。
みなさん、コンテナ輸送では、FOB, CFR, CIFは使いませんので!!
正しくはFCA, CPT, CIPですからね。
図解入門ビジネス 最新ロジスティクスの基本と実践がよ~くわかる本 (How-nual図解入門ビジネス)
- 作者: 伊志井雅博
- 出版社/メーカー: 秀和システム
- 発売日: 2017/12/26
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る