一流のロジスティクスが行う”物流コスト削減方法”
物流コストを削減する方法にはいくつかあります。
作業効率化の観点で在庫を減らし、コスト削減して行く方法もありますが、
先ず、物流コストが、現在何にいくらかかっており、そこからいくらのコスト削減が期待できるか、検討します。
今までコスト削減の対策を実践してやったことがない会社であれば、全体の物流コスト対して、約20%のコスト削減ができます。
輸入の関わる物流コストを区分すると次のようになります。
1.海外工場から日本の港または倉庫までの輸送費、通関費用、諸シャージなど:
ここでの主なコストは”海上運賃”、”航空運賃”です。
2.配送費:
配送費はほとんど”トラック運賃”です。
3.倉庫に係る費用:
保管する為に借りている倉庫スペース費用、”倉庫保管料”です。
物流コスト削減する場合は、これらの輸送費、配送費、倉庫費用の3つに分けて、削減を考えるの良策です。
2.3の配送費、倉庫保管料は、今は値上がりしていく時代です。
となると、輸送手段の見直しが重要な鍵となります。
輸送手段においては、船便するか航空便するかを検討します。航空便は船便に比べると明らかに運賃が高いです。しかし、少量で、単価が高い商品であれば、航空便が全体的なコスト、リードタイムの速さから有効です。
昨年12月末、在庫切れである工場の稼働が止まるということで約70トンの化学品原料をアメリカから航空便で手配することになりました。とにかく急ぐということで、最初は飛行機のチャーター便を手配することなり、航空運賃だけで約5000万円です。工場側はこの5000万円の航空運賃をこの期に及んで背に腹はかえれないと一度は承諾しました。
しかし、工場側に5000万円も払わすわけにいかず、あらゆる手段を考えるのがロジスティクスです。
結局、この航空運賃を約1700万円に押さえました。
もちろん希望納期にも間に合わせました。
どのようにしてそんなに航空運賃を削減したのか。
少しだけお話しすると、飛行機はどのような経路でどの空港に着くか調べていきます。ここを考えていくと削減方法が見つかります。
一流のロジスティクスが考える物流コストの削減方法はこれです。
1.何にどれだけかかっているのか
2.それは本当に必要なコストなのか
3.それは本当に必要な物流なのか
4.別な手段はないのか
この決断がしっかりとできれば、物流コストの削減は必ずできます。
図解入門ビジネス 最新ロジスティクスの基本と実践がよ~くわかる本 (How-nual図解入門ビジネス)
- 作者: 伊志井雅博
- 出版社/メーカー: 秀和システム
- 発売日: 2017/12/26
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る