物流戦略顧問

化学品 危険物の 「コスト削減請負人」が公開する 海外/国内ロジスティクスを失敗しない秘訣

水をかけると爆発する化学物質 アルキルアルミニウム

日本では輸入はできても、保管ができない化学製品があります。
それはアルキルアルミ二ウムです。 


それは危険物の中でもかなり危険度の高い化学物質です。 

 

アルキルアルミニウムは、私たちの身の周りではプラスチック、ポリエチレン、ポリプロピレンに使用されており、またコンピュータではヒートシンクと呼ばれる放熱・吸熱効果のある部品にも使用されています。

 

そして、アルキルアルミニウムは日本の消防法では第3類危険物に属し、自然発火性物質および禁水物質です。

 

「自然発火性物質」とは、呼んで字の通り、湿った空気などに触れただけで火が出て燃え出すのです。 それに「禁水性物質」であるので、火が出たからといって、慌てて水をかけると爆発します。

その火が小さければ、粉末消火器を使えますが、火が大きければ乾燥砂で流れでるのを防ぎ、火が消えるまで待つしかありません。

 

輸入においては、限定された船会社でしか船積みを許可されず、国内輸送においては、消防署に輸送ルートを届け、許可を得なければなりません。また、アルキルアルミのポータブルタンクを積み込んだ状態のままのコンテナを、日本国内を輸送することはできません。緊締装置を付けてポータブルタンクを固定しトラック輸送しなければなりません。 

 

危険度の高い化学物質ですから、日本の中で保管できる倉庫はありません。輸入したらすぐ、顧客の工場にに納入することになります。

 

納期調整のためにどうしても保管が必要な場合は、特定な倉庫で仮貯蔵が10日間内で消防署で認められています。

 

ロジスティクスは、危険物に関連する法規を知り、安全に輸送することも役割の一つです。